もはや野球ファンには説明の必要がないほど大谷翔平はMLBの歴史を次々と塗り替えてきました。
2024年には史上初の50本塁打・50盗塁を達成したのはあまりにも有名。また2度に渡る満場一致MVP選出など、その記録は枚挙にいとまがありません。この記事では、信頼できる英語ソースをもとに、彼が到達した「MLB史上初めて達成された記録」をまとめてみます。
これには明確な理由があり1901年にアメリカン・リーグ(AL)が正式にメジャーリーグと認められたことで、ナショナル・リーグ(NL)と並ぶ形で現在のMLBの基盤ができたからです。そこから、ルールや日程、記録の取り方などが標準化され、現在のMLBに近い形に整いました。
「MLB史上初」という表現を耳にすることがありますが、これは必ずしも1800年代からのベースボールの全歴史を含んでいるわけではありません。
多くの場合、特に現代のメディアや公式記録では、
「1901年以降」=モダン・エラ(近代野球時代)
を基準にしています。
1901年以前のベースボールは様々な小さいリーグが乱立していたり、ルールがさほど統一されていなかったり、マウンドからの距離も現在とは異なっていたりと、現在の野球とは大きく違っていました。
そのため、1800年代の記録は「近代メジャーリーグ」とは区別されることが多いのです。その上で、大谷翔平選手の偉業を見ていきましょう。
1. MLB初の「50本塁打+50盗塁」シーズン(2024年)
このトピックで当然先に上がるのがいわゆる「50-50」の達成。
54本塁打/59盗塁で初の50‑50クラブ入りを果たす。
それぞれ個別に50 HR や 50 SBを記録するシーズンはあったが、「両方を同じシーズンに達成」は誰もなし。
ジョゼ・カンセコ(1988年)42 HR/40 SB、アルフォンソ・ソリアーノ(2006年)、アレックス・ロドリゲス(1998年)はそれぞれ42–42までいきました。そして近年だとロナルド・アクーニャJr(2023年)41 HR/73 SBなどは皆40‑40を記録しましたが、誰一人としてシーズン50‑50には到達せずでした。
2. MLB最速で40HR + 40盗塁達成
126試合目での達成。
2024年8月23日に到達。従来の最速記録だったソリアーノの147試合を大幅に更新。

いくらなんでも早すぎたよな。



純粋に従来の記録を21試合も塗り替えるのは意味がわからない
3. 1901年以来初、1試合で5本以上の長打+複数盗塁
2024年9月19日に達成した6打数6安打、3HR・2二塁打・2盗塁・10打点・17塁打を達成。MLBでは唯一の記録です。
この伝説の試合の概要は以下にまとめました。
試合 | 日時 | 場所 | スコア |
ロサンゼルス・ドジャース vs. マイアミ・マーリンズ | 2024年9月19日 | loanDepot Park | ドジャース 20 – 4 マーリンズ(ドジャースがプレーオフ進出を決めた日) |
- 6打数6安打:この日唯一のアウトも、自身が三塁を狙って刺されたプレーのみ。
- 打撃内容:3本塁打(第6、第7、第9回)、2本二塁打、計10打点、合計なんと17塁打。
- 盗塁:2盗塁(50個目、51個目)を含むスチール。
- 50-50達成タイミング:50号本塁打は7回に達成、50個目の盗塁は初回に、合計で150試合目での達成が記録された。
- この記録により、MLB初の50 HR & 50 SBの同一シーズン達成となりました。
地味にドジャース球団記録も塗り替えていて1試合で最も多い10打点:それまでは9点が球団記録だった。
シーズン最多本塁打(54)も球団記録でシャーン・グリーンの49本を大きく上回る年になった。
4. MLB史上初の満場一致MVP(Unanimous MVP)を2度受賞(2021年 & 2023年)
満場一致での選手、いわゆるUnanimously MVP
大谷は2021年と2023年に満場一致でMVPに選ばれ、2度満場一致で選ばれた唯一の選手となりました。
これまでの歴史で200回以上MVPの選出が行われている中でMVPの満場一致選出はこれまでたったの21回。
2度達成した選手は大谷だけ。いかにMLBで最高の活躍をしてそれを繰り返す、または更新するパフォーマンスをするのが難しいかよくわかりますね。
5. 日本人初のMLB本塁打王
2024年に54本塁打で本塁打王に輝き、日本出身のMLB選手では初。
以下日本人選手のシーズンホームラン数の記録です。
順位 | 選手名 | シーズン | 所属チーム | 本塁打数 |
---|---|---|---|---|
1位 | 大谷翔平 | 2024年 | ロサンゼルス・ドジャース | 54本 |
2位 | 大谷翔平 | 2021年 | ロサンゼルス・エンゼルス | 46本 |
3位 | 大谷翔平 | 2023年 | ロサンゼルス・エンゼルス | 44本 |
4位 | 松井秀喜 | 2004年 | ニューヨーク・ヤンキース | 31本 |
5位 | 松井秀喜 | 2005年 | ニューヨーク・ヤンキース | 23本 |



某テレビ番組で松井秀喜選手が大谷選手の話をしていたときに「大谷が日本人初のホームランバッター」って言ってたのが印象的だった。



俺も見た。大谷選手を率直に讃えていた松井秀喜選手の人柄が素晴らしかったよな。
6. 同年に投手と打者でオールスター選出(2021年)
2021年に先発投手としてもDHとしてもオールスター選出されたのは大谷が史上初。
筆者もオールスター選出の画面を見ていて何故大谷選手の顔がなぜ2つあるのか戸惑った思い出。
二刀流をやる選手は現れるかもしれないが両方を同じシーズンで最高レベルの活躍をしたというファンが認めた記録。まさに異次元です。
7. 現代MLB初、30本塁打&10勝達成の“二刀流”シーズン(2022年)
30本塁打以上と10勝以上を同一年に記録したプレーヤーは現代MLBでは史上初。
二刀流が完成された瞬間の証とも言えます。
8. DH賞とMVPを同年受賞した初の選手(2021年・2023年)
最優秀指名打者(エドガー・マルティネス賞)とMVPを同時に受賞した初の選手。
9. 開幕戦で“先発登板&先頭打者”として同時出場(2022年)
開幕日(Opening Day)で登板しつつ、打順ではリードオフヒッター。
MLB史上の開幕戦において初の起用形態です。
10. 大谷翔平 vs ベーブルース論争
ベーブ・ルース:1914–1919年までは投手として活躍し、1919年以降は打者として本塁打王になるなど二刀流の原点ともいわれる大谷選手と比較される代表的な選手。
ただし、同時に投打を同水準で継続していたわけではなく、まだメジャーリーグそのものが未発達であった時代であったという背景的な視点も含めた意見では「大谷選手のほうが優れている」という見解のほうが一般的です。
いかがでしたでしょうか?
おそらくですが、細かい記録も含めるとまだまだあると思います…。もう凄すぎて引退するときにどのような数字を持っているのか全く想像ができない大谷翔平選手。
2025年シーズンも大活躍中ですがケガだけが心配なので筆者はまだ投げるほうはしてほしくない!(完璧な状態での二刀流を1シーズンでも長く見たいため。)
皆さんは大谷選手に期待している記録などはありますか?
もし面白かったらシェア、コメントなどよろしくお願いします。
あとX(https://x.com/mlbblog_jp)でMLB好きと交流もしたいです。
リクエストがありましたら気軽にコメントください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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