ザック・ウィーラー (Zack Wheeler, ザック・ウィーラー) の復帰時期が未定となった今、ポール・スキーンズ (Paul Skenes) が初のサイ・ヤング賞を手にする可能性が大きい。
フィリーズのエース、ザック・ウィーラー(Zack Wheeler/ザック・ウィーラー)の離脱とサイ・ヤング賞レースへの影響
ここ1週間のメジャーリーグにおける大きなニュースの一つは、フィラデルフィア・フィリーズのエース、ザック・ウィーラー(Zack Wheeler)の状況である。右肩に血栓が見つかり、これが除去されたと伝えられているが、現時点で復帰の目処は立っていない。
まず最優先されるべきは、選手としてではなく、一人の人間としてのウィーラーの健康である。
その次に考えるべきは、プレーオフへの影響だ。
フィリーズがナショナル・リーグ東地区(NL East)を制する可能性は依然として高いが、ウィーラー不在ではポストシーズンを深く勝ち進む可能性は、彼が先発ローテーションに加わっている場合と比べて格段に低くなる。
それら二つの懸念を一度脇に置いて考えることで、ようやくナショナル・リーグのサイ・ヤング賞争いへの影響を考える余裕が生まれるのかもしれない。

個人的にはウィーラーにサイヤング獲ってほしい。キャリアで2回も2位だったのはあまりにも惜しい、今年こそは!と思っていた矢先にこの怪我は悲しい…



ほぼ毎年エースとしての活躍をしているしな。「安定感抜群」という言葉が一番似合うピッチャーだと思ってる。
サイ・ヤング賞レース:ポール・スキーンズとの接戦が一転
今シーズン、ウィーラーはピッツバーグ・パイレーツの超新星ポール・スキーンズ(Paul Skenes)とシーズンを通して熾烈な競り合いを続けてきた。
ウィーラーはリーグ最多の奪三振数(2位に20個の差をつけている)とWHIPを誇り、防御率(ERA)では5位、ERA+では4位、そして投手WARでも4位につけていた。
過去に2度サイ・ヤング賞投票で2位となっている実績からも、シーズン終盤にかけての安定感を発揮できると期待されていた。
しかし、今回の離脱によって、ウィーラーは数週間、あるいはレギュラーシーズンの残り全てを欠場する可能性が高まってしまった。



いやスキーンズがエグすぎるだろ、誰が打てんねん。



全球種がエリートレベルでコントロールも良いというね…。弱点はパイレーツ所属なことくらいや。
オッズの急落と現実
この怪我を受けて、ブックメーカーのオッズにも変化が表れている。
当然のことながら、ウィーラーの評価は急落し、サイ・ヤング賞候補リストではトップ9からも外れているのだ。
アメリカ特有の野球ギャンブルの話になってしまうが、今この時点のトップ5ピッチャーは以下の通りである。
NLサイ・ヤング賞オッズ(Fanduel 現在)
選手名 | 所属球団 | オッズ | 意味するもの |
---|---|---|---|
Paul Skenes(ポール・スキーンズ) | Pittsburgh Pirates | -360 | 圧倒的本命。$100(約1万5,000円)を賭けても利益は約$27.78(約4,200円)にしかならない。勝つ確率が非常に高いと見られている。 |
Cristopher Sánchez(クリストファー・サンチェス) | Philadelphia Phillies | +240 | 対抗馬。$100を賭ければ勝利時に$240(約3万6,000円)の利益が得られる。確率的にはスキーンズより大きく劣る。 |
Matthew Boyd(マシュー・ボイド) | Detroit Tigers | +4500 | 大穴。$100を賭ければ勝利時に$4,500(約68万円)の利益。ただし実現可能性は極めて低い。 |
Freddy Peralta(フレディ・ペラルタ) | Milwaukee Brewers | +6500 | 超大穴。$100賭けて勝てば$6,500(約98万円)の利益。ただし現実的にはほぼ不可能に近い。 |
Logan Webb(ローガン・ウェブ) | San Francisco Giants | +8000 | 超大穴。$100賭けて勝てば$8,000(約120万円)の利益。ブックメーカー的には「まずない」と見なされている。 |
オッズ数字の仕組み
プラス表記(例:+240, +4500, +8000)
これは「対抗馬または大穴」であることを示す。
+240なら「$100賭けて勝った場合、$240の利益が得られる」。確率に換算すると 約29%前後の勝率が想定 されている。
数字が大きいほど「可能性は低いが当たればリターンが大きい」ことを意味する。
マイナス表記(例:-360)
これは「本命」であることを示す数字。
-360は「$360を賭けてようやく$100の利益になる」という意味。確率に換算すると 約78%前後の勝率が想定 されている。
このラインナップを見ると、ポール・スキーンズ(Paul Skenes)が群を抜いて本命であることが明白だ。クリストファー・サンチェス(Cristopher Sánchez)が唯一の対抗として位置づけられているが、数値的に見てもその差は大きい。
一方、マシュー・ボイド(Matthew Boyd)、フレディ・ペラルタ(Freddy Peralta)、ローガン・ウェブ(Logan Webb)らは「名前は挙がっているが現実的に受賞は困難」とブックメーカーが判断していることが分かる。
サイ・ヤング賞争い ― スキーンズの受賞は決定的か?
果たしてこれはポール・スキーンズ(Paul Skenes)の戴冠式となるのだろうか。オッズは必ずしもそう断言してはいない。フィラデルフィア・フィリーズの“代役エース”的な存在となったクリストファー・サンチェス(Cristopher Sánchez)にも十分なチャンスが残されている。いずれにしても、議論の舞台はペンシルベニア州内に収まりそうだ。
サンチェスの魅力は何といっても魔球レベルのチェンジアップ。あのスクーバルでさえ「今日は彼のほうが良いチェンジアップを投げていた。」と生中継のインタビューで答えたこともあるほどだ。
数字での比較
- Paul Skenes(ポール・スキーンズ/Pittsburgh Pirates)
7勝9敗、防御率2.16(ERA+ 195)、WHIP 0.96、投球回154で174奪三振・37四球。 - Cristopher Sánchez(クリストファー・サンチェス/Philadelphia Phillies)
11勝4敗、防御率2.46(ERA+ 181)、WHIP 1.10、投球回157で169奪三振・38四球。
WARの指標では、Baseball Reference版ではサンチェスがリード。一方でFanGraphs版ではスキーンズが優勢とされ、両者の差は誤差の範囲に収まるほど接近している。
評価と展望
数字上は極めて拮抗しており、わずかにスキーンズが前に出ているといえる。
加えて、彼には既にデビュー時からの確立された名前の認知度と、観る者を唸らせる圧倒的な投球内容という武器がある。
この構図は、単なる数字の勝負を超えた要素を含んでいる。
すなわち「新人スターとしての注目度」vs「実績を積み重ねる投手」の戦いなのかもしれない。
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