ドジャースは、過去3日間で二度目となる「9回でのノーヒットノーラン未遂」を喫した。メジャー全体で続くノーヒットノーラン不在の流れは、2025年に入っても止まらない。先発右腕タイラー・グラスノー (Tyler Glasnow) は、この試合で7回無失点の快投を披露した。しかし、ドジャースは2025年シーズン初となるノーヒットノーランを最後まで完成させることはできなかった。
ドジャースは、わずか3日間で二度目となる「9回でのノーヒットノーラン未遂」を経験した。月曜の夜、複数投手を継投し、2025年メジャーリーグ初のノーヒットノーランまであと3アウトに迫ったが、結果的に達成はならなかった。試合自体はコロラド・ロッキーズ(Colorado Rockies/コロラド・ロッキーズ)に3-1で勝利したものの、歴史的快挙は目前で消えた。
9回表、ロッキーズの内野手ライアン・リッター (Ryan Ritter) がクローザーのタナー・スコット (Tanner Scott) から左翼への二塁打を放ち、ノーヒットの記録は途切れた。
先発タイラー・グラスノー (Tyler Glasnow) は、この試合の大部分を支配した。7回を投げて無安打、23人の打者から11三振を奪い、与四球は2つのみ。ただし2回には、カイル・ファーマー (Kyle Farmer) に犠牲フライを許し、ロッキーズに1点を先制された。その後、8回からはブレイク・トライネン (Blake Treinen) が継投し、9回からはスコットがマウンドに上がった。
今季メジャーでは「最も長く続いたノーヒット投球」の記録が注目されているが、ここまで達成者はゼロ。このまま残り3週間を終えれば、ノーヒットノーラン不在のシーズンは2005年以来となる。
今季の「最長ノーヒット未遂」記録一覧(2025年シーズン)
日付 | 投手 | チーム | 対戦相手 | 投球回数 |
---|---|---|---|---|
9月6日 | 山本由伸 (Yoshinobu Yamamoto) | ドジャース(Dodgers) | オリオールズ(Orioles) | 8回2/3 |
8月6日 | ギャビン・ウィリアムズ (Gavin Williams) | ガーディアンズ(Guardians) | メッツ(Mets) | 8回1/3 |
9月9日 | タイラー・グラスノー (Tyler Glasnow)、ブレイク・トライネン (Blake Treinen) | ドジャース(Dodgers) | ロッキーズ(Rockies) | 8回 |
6月27日 | ニック・マルティネス (Nick Martinez) | レッズ(Reds) | パドレス(Padres) | 8回 |
グラスノーの今季成績(2025年9月9日時点)
指標 | 数値 |
---|---|
登板数 | 14試合 |
防御率 (ERA) | 3.41 |
ERA+ | 123 |
奪三振/与四球比 (K/BB) | 2.53 |
投球回数 | 68回2/3 |
今季最多投球数 | 106球(7月23日 vs ツインズ) |
今回の投球数 | 105球(今シーズン2番目に多い) |
ERA+:リーグ平均を100とした投手指標。123は「平均より23%優秀」であることを示す。
奪三振/与四球比 (K/BB):投手の制球力と支配力を測る指標。2.53は比較的安定した数値。
月曜の試合は、直近数日のうちでドジャースが再び9回までノーヒットを持ち込んだ二度目のケースとなった。土曜日には山本由伸 (Yoshinobu Yamamoto) がボルチモア・オリオールズ(Baltimore Orioles)戦で自身のノーヒットノーランまであと1アウトに迫ったが、ジャクソン・ホリデイ (Jackson Holliday) に本塁打を浴びて記録は途絶え、その後オリオールズが逆転勝利を収めている。
もし月曜の試合で成功していれば、ドジャースにとってこれが球団史上28度目のノーヒットとなっていた。現時点での27回はMLB全体で最多であり、20回を超えているのはシカゴ・ホワイトソックス(Chicago White Sox/シカゴ・ホワイトソックス)のみだ。ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)、サンフランシスコ・ジャイアンツ(San Francisco Giants)、シカゴ・カブス(Chicago Cubs)がそれぞれ18回で並んでいる。
MLBで最後にノーヒットノーランが達成されたのは2024年9月4日。シカゴ・カブスの左腕今永昇太 (Shota Imanaga) を含む3投手によって、ピッツバーグ・パイレーツ(Pittsburgh Pirates/ピッツバーグ・パイレーツ)戦で記録されたものだった。ドジャースの最後のノーヒットは2018年5月4日で、ウォーカー・ビューラー (Walker Buehler) と3人の救援投手がサンディエゴ・パドレス(San Diego Padres/サンディエゴ・パドレス)を零封した試合にさかのぼる。
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