DH界のMVP!? エドガー・マルティネス賞とは?日本で馴染みのない賞の歴史、選出基準、これまでの受賞傾向を深掘り【最優秀指名打者】

目次

1. エドガー・マルティネス賞、創設の背景と名称の由来

この賞は 1973年にMLBがアメリカン・リーグでDH制を導入したのと同時に、「Outstanding Designated Hitter Award」として創設されました。DH制度採用年からの歴史ある賞です。

2004年にDHで最高の成績を残してきた強打のエドガー・マルティネス引退を機に、同賞は正式に 『エドガー・マルティネス賞』 と命名されました。彼は1995年、1997年、1998年、2000年、2001年の 5度受賞、その功績が評価されました。

引退までの通算打率 .312、出塁率 .418と高度ハイレベルな強打者で「史上最高の右バッター」との呼び声も高いです。

2. 選考方法と評価基準

MLBの各チームの担当記者に加え、放送関係者、アメリカンリーグのPRディレクターによる投票で決定されます。

DHという特性上、長打力のあるインパクトの強い強打者が選ばれやすいのはもちろんですが打撃成績だけでなく、リーダーシップやチーム内での影響力、安定性も評価される点が特徴。

年々数字だけでは測りきれない価値を求める傾向があります。

3. 特筆すべき歴史的な指名打者の有名選手

エドガー・マルティネス(1987〜2004年 シアトルマリナーズ)
全試合の約68%をDHとして出場。DHとしての成績は 打率.314、出塁率.428、長打率.532、本塁打243、打点1,003と圧倒的。
賞の名前にもなっている選手でその功績は計り知れない。

デビッド・オルティス(1997〜2016年 レッドソックス)
出場の約88%をDHで占め、通算541本塁打・1,569打点・2,472安打エドガー・マルティネス賞の受賞回数は史上最多の8回受賞。(2004年〜2007年、2011年、2013年、2016年)
ミスターDH。引退後もメディア出演がとても多く、日本でも人気が上がってきています。

フランク・トーマス(1990〜2008年)
主に一塁手だったが、後年はDH中心にプレー。抜群の長打力とOPSでDHランキング上位の常連。

ポール・モリター(1978〜1998年)
キャリアの晩年にDHとして出場機会が増えた。
高打率と出塁率で長年活躍し、1996年にエドガー賞を受賞。長打力がある選手が多い中異質なタイプ。

ネルソン・クルーズ
晩年でも40本前後のホームランを維持。2017年、2019年にエドガー賞を受賞。

クリス・デービス
2016年から3年連続40本塁打以上を放つスラッガー。数年だけだがトップレベルのDHとして活躍。

4. 究極のDH – 大谷翔平の異次元DH

大谷翔平は2021年から 4年連続でこの賞を受賞(2021年〜2024年)。
特に2021年はDHとして史上初めてMVPも獲得しました。
守備につかないことでDHの選手の評価は時にアメリカで賛否両論を巻き起こしますが大谷選手の貢献度、影響力は数値を見れば明らかでした。

5. まとめ

通常「守備も打撃もできる選手」が高評価されるMLBで、打撃だけで影響力を示す選手を評価する貴重な指標です。

特にオルティス、エドガー、大谷翔平のように複数年受賞=純粋な打撃力の証明。同時代の「最強バッター」の証でもあります。

と同時にメジャーリーグの識者の間では「守備をしない選手はいくら打とうがMVPにふさわしくない。毎イニングプレーしてる選手を馬鹿にしてるのか?」というような論調が強いのもまた事実です。


私個人としては「いやいや君たち打撃が強いやつばっかいつも賞賛してるやんけ!」と思ってしまうこともあります。

皆さんはDHの選手への評価をどう思いますか?

もし面白かったらシェア、コメントなどよろしくお願いします。

あとX(https://x.com/mlbblog_jp)でMLB好きな人たちと交流もしたいです。

リクエストがありましたら気軽にコメントください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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