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ジャッジ、タッカー、ルーキーもランクイン 9月に最も重要な10選手

MLBにおける9月は、各チームにとって運命を左右する最終局面だ。今回の投稿では
「9月に最も重要な10人の選手」をランキング形式で紹介する。
アーロン・ジャッジ (Aaron Judge) やカイル・タッカー (Kyle Tucker) といったスターだけでなく、新人たちも含めて、ポストシーズン進出を目指す中で決定的な存在となっている。
一部の選手は個人タイトルやシーズン賞レースをにらみ、また別の選手は今オフのフリーエージェント市場を前に存在感を示そうとしている。いずれにせよ、彼ら全員がチームを10月の戦いへ導くために戦っている。

「怪我から復帰のスターからデビュー直後の新鋭まで、多様な存在が勝負を左右」

メジャーリーグ・ベースボールは、レギュラーシーズンの最終局面へ突入した。残り試合は4週間を切り、ポストシーズン進出を争うチームにとってゴールラインが視界に入ってきている。
9月の幕開けに合わせて「この月に最も重要な10人の選手」を取り上げる。

ここでいう「最も重要な選手」には、複数の意味がある。単純に「優勝を狙うチームのベストプレーヤー」を指す場合もあれば、怪我から復帰したばかりの選手やデビュー直後で存在感を示し、ポストシーズンロースターに名を連ねようとする選手を含む場合もある。いずれにせよ、なぜその選手が重要な存在で注目すべきなのかを1人ずつ解説していく。

読者の皆さんのために、選手たちは「重要度の高さ」に基づいてランキング形式で紹介する。

さあ、本題に入ろう。

目次

アーロン・ジャッジ (Aaron Judge/外野手、ニューヨーク・ヤンキース)

このリストのトップは、誰もが予想できる存在だ。アーロン・ジャッジ (Aaron Judge) の9月のパフォーマンスは、アメリカン・リーグ東地区の優勝争い(ヤンキースはトロント・ブルージェイズ(Toronto Blue Jays)、ボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)と激戦を繰り広げている)と、MVP争い(シアトル・マリナーズ(Seattle Mariners)の捕手カル・ローリー (Cal Raleigh) が強力なライバルとなっている)を大きく左右する。

さらに7月に肘を痛めて以来、初めて外野に復帰するという要素もある。これは、10月に向けてヤンキースがどのようにラインアップを組むかに明確な影響を及ぼすものだ。

これらすべてを総合すると、ジャッジを「今月最も重要な選手」と位置づける理由は明らかだろう。

カル・ローリー (Cal Raleigh/捕手・指名打者、シアトル・マリナーズ)

カル・ローリー (Cal Raleigh) は、さまざまな意味でアーロン・ジャッジに大きく迫っている。
すでに捕手としてのシーズン最多本塁打記録を更新し、歴史の一部となった。
そして、状況次第ではジャッジが持つア・リーグ単年本塁打記録に挑戦する可能性すらある。

さらに、このタイミングでローリーが打撃で熱くなれば、自身のMVP獲得の可能性を高めると同時に、マリナーズのヒューストン・アストロズ(Houston Astros)追撃を後押しし、2001年以来となる地区優勝をシアトルにもたらすことになるだろう。

大谷翔平 (Shohei Ohtani/指名打者・投手、ロサンゼルス・ドジャース)

大谷翔平 (Shohei Ohtani) は言うまでもなく、MLB史上最も偉大な二刀流選手だ。
今回の文脈では、その投球面に焦点を当てたい。
直近の登板では、ドジャース加入後初となる勝利を挙げた。さらに重要なのは、2度目の肘手術を経て初めて5回を投げ切った点だ。

大谷が先発として投球回を伸ばしていけるかどうかは、ポストシーズンでドジャースが彼をどのように起用するかだけでなく、サンディエゴ・パドレス(San Diego Padres)の追撃を退け、ナショナルリーグ西地区での優位を維持できるかどうかにも直結している。

カイル・タッカー (Kyle Tucker/外野手、シカゴ・カブス)

カイル・タッカー (Kyle Tucker) は、今季100試合以上に出場したシーズンとしては自己最高のOPS+を記録する可能性を残している。ただし、シーズン中盤以降の評価は大きく変化した。カブス移籍直後は好調だったものの、6月に負った手の骨折の影響もあり長期のスランプに陥ったのだ。

もっとも、複数試合の欠場を経て復調しつつあり、このオフには依然として市場ナンバーワンのフリーエージェントとして評価される可能性が高い。とはいえ、今季のラストスパートで強烈なインパクトを残すことが、FAとしての地位をさらに盤石にする上で重要となる。もちろん、カブスが2016年以来となるナ・リーグ優勝を狙う上でも大きな助けとなるだろう。

ヨルダン・アルバレス (Yordan Alvarez/指名打者・外野手、ヒューストン・アストロズ)

ヨルダン・アルバレス (Yordan Alvarez) にとって、2025年シーズンは失われた時間が多い。
右手の骨折で約4か月を欠場し、ようやく復帰を果たしたばかりだ。シーズン序盤に出場していたときも、彼本来の基準には達していなかった。そのため、OPS+はメジャーキャリアで最低の数字に終わることがほぼ確実と見られている。

とはいえ、残り試合でアルバレスが本来の力を取り戻せば、その数字は大きな意味を持たなくなる。彼のバットが復活すれば、アストロズがア・リーグ西地区のタイトルを再び手にし、さらにはポストシーズンで深く勝ち進む可能性を大きく高めるだろう。

ディラン・シーズ (Dylan Cease/右投手、サンディエゴ・パドレス)

ディラン・シーズ (Dylan Cease) は、カイル・タッカーと同様に「契約最終年の選手が9月で軌道修正を図る」という点で共通している。ただし、シーズの今季はタッカー以上に深刻であり、不振の原因を明確な故障に求めることもできない。

もし9月で立ち直ることができれば、シーズ自身のオフシーズンの評価を高めるだけでなく、パドレスの地区優勝の可能性を押し上げることになる。さらに、現在ユウ・ダルビッシュ (Yu Darvish) の不調や、マイケル・キング (Michael King)、ジョー・マスグローブ (Joe Musgrove) の故障で手薄になっているポストシーズンの先発ローテーションを強化する効果も期待できる。

ケイシー・マイズ (Casey Mize/右投手、デトロイト・タイガース)

ケイシー・マイズ (Casey Mize) はFAを気にする段階ではないが、タイガースがポストシーズンでのローテーションに安心感を持つためには、レギュラーシーズン終盤での復調が求められる。現状、デトロイトはタリク・スキューバル (Tarik Skubal) に関しては安定感を期待できるが、それ以外となると不透明だ。

A.J.ヒンチ (AJ Hinch) 監督は、マイズやチャーリー・モートン (Charlie Morton)、ジャック・フラハティ (Jack Flaherty) が先発する試合をどう切り抜けるかを考える必要がある。場合によってはブルペンを積極的に活用するなど、創意工夫を迫られるだろう。

マイズはその中でも最有力の選択肢と見られているが、それでもシーズン後半の防御率は6点台と課題を抱えている。

シェーン・ビーバー (Shane Bieber/右投手、トロント・ブルージェイズ)

シェーン・ビーバー (Shane Bieber) は、トレードデッドラインで最もリスクの高い補強のひとつだった。というのも、肘の手術から復帰するまで今季はメジャーで一度も投げていなかったからだ。だが復帰後は見事な投球を見せており、ここまで17回1/3を投げ8失点、21奪三振2与四球。直近のシンシナティ・レッズ(Cincinnati Reds)戦で初めてつまずいたものの、それ以外は安定している。

ブルージェイズは先発陣が厚く充実しているが、デッドライン前にはポストシーズンでタリク・スキューバル (Tarik Skubal)、ギャレット・クロシェ (Garrett Crochet)、フランバー・バルデス (Framber Valdez) と対等に渡り合える「フロントライン」の存在に欠けていた。ビーバーは、その課題を解決する存在となり得る。

今後も数試合で強烈な印象を残すことができれば、10月の大一番でブルージェイズが彼を指名する可能性は高まるだろう。

ノーラン・マクレーン (Nolan McLean/右投手、ニューヨーク・メッツ)

「20回2失点の圧巻スタート、ベテラン不振で巡ってきた大舞台のチャンス」

ノーラン・マクレーン (Nolan McLean) がメジャーの舞台に姿を現したのは、8月16日のMLBデビュー戦だった。
それからわずかな期間で、ニューヨーク・メッツのポストシーズンローテーションに欠かせない存在となりつつある。

マクレーンはデビュー後20イニングでわずか2失点、与四球より17多い奪三振を記録する圧巻の内容を見せている。この支配力に加え、千賀滉大 (Kodai Senga) やショーン・マナイア (Sean Manaea) といったベテラン投手の不調もあり、10月に重要な先発を任される可能性が現実味を帯びてきた。

残り1か月で、マクレーンはその立場をさらに強固にするチャンスを迎える。

ペイトン・トール (Payton Tolle/左投手、ボストン・レッドソックス)

最後を飾るのは、メジャーでまだ1試合しか登板していない新人だ。ペイトン・トール (Payton Tolle) は先週末にMLBデビューを果たし、ピッツバーグ・パイレーツ(Pittsburgh Pirates/ピッツバーグ・パイレーツ)戦で21人の打者と対戦。3安打2四球2失点に抑えつつ、8奪三振を記録する鮮やかな投球を披露した。

9月以降の起用法は未知数だが、トールが好パフォーマンスを続ければ、先発かリリーフかにかかわらずボストン・レッドソックスのポストシーズンロースター入りを勝ち取る可能性がある。さらにその存在は、レッドソックスが2018年以来となる地区優勝を手にするチャンスを高めることにもつながるだろう。

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